お酒の味を評価するときに「辛口」なんて言葉が使われることがあります。
たとえばワインでもシャブリなんかは辛口の代表格の一つでしょう。
ビールなどで言えばドライ。
ところがこれが日本酒となると長い間かなり違う意味が含まれてきました。
三倍増醸清酒（三増酒）という第二次大戦の時に考案された
元の酒に水と醸造用アルコール、アミノ酸、酸味料、そして糖類を加えて
大量に増やしてしまおうという作り方がありました。
三増酒では糖類などをどばどば入れて元の酒を薄めるため、
香りは薄く味も口当たりもべったりとしたものが当たり前でした。
これに対して辛口の日本酒と言えば
三増酒ではない良い酒という意味合いも含まれていました。
このため良い日本酒≒辛口というのが随分長いことイメージとして残っています。
では、お酒がちょっとだけ好きなブログ主的にはずしたくない話題から。
【日本酒、新規免許｢70年ゼロ｣ 世界のSAKEブームに逆行】
日本酒業界に岩盤規制が横たわっている。国内向け製造の新規免許を認めないルールがおよそ70年続く。既存酒蔵の保護を優先し国内市場はピークの5分の1まで縮小した。酒造りを志す若手は免許を持つ事業者を負債ごと買収するといった例外的な方法でしか参入できず不満を募らせる。新陳代謝を拒んでは世界のSAKEブームに乗り遅れる。
「業界を守るはずの制度は役割を果たしているのか」。酒税法の「清酒」免許取得をめざす…
～以下省略～
(2025/3/16 日経新聞)
1953年に制定された酒税法は需要の均衡維持を名目にして
酒造業者に免許を与えない事ができることを明記しています。
この法律によって実に70年以上、日本酒造りに新規参入を認めないでやってきました。
1年先の経済の提言すら30年以上間違った提言を続けて
失われた30年を作り出してきた財務省にこんな権利を持たせちゃだめだと思いますけどね。
70年以上も新規参入禁止はさすがにやり過ぎだという批判もあったのでしょう。
輸出限定でならば日本酒造りの免許を与えるという規制緩和によって
ごく僅かな業者に限定免許が出されましたが、
輸出限定というしばりで国内で満足に売れないのでは
ブランドを確立することが非常に難しくなります。
現状で日本酒造りに参入しようとした場合は
免許を持っている既存の業者を買収して
事業継承という形で酒造免許を入手する。
あるいは既存の酒蔵に製造委託という形を取るしかありません。
新規参入という競争圧力がない業界はどうしても
進化が起こらなくなり停滞しがちになります。
そうしている間に日本酒はどんどん需要が落ち込んでおり、
今や国内の酒類消費量ではシェアは4％台にまで下がっています。
日本酒は財務省所管の団体によって
味の方向性もかなり偏った狭い範囲のみで評価するような状態で
そこに三増酒がエントリー価格帯を占めるような状態でした。
2006年の法改正で三増酒はリキュール扱いとなって清酒を名乗れなくなり消えていきましたが、
それまでの長い間に日本酒嫌いを大量に増やす原因となりました。
財務省と業界団体が古いやりかた、古い価値観で
ずっと業界に新風が吹き込まない体質を作っていた中でしたから、
冒頭に書いたように良い酒は淡麗辛口と味まで決まっていました。
そんな中で山形の高木酒造の15代目杜氏となった高木顕統氏が
フルーティで濃厚な旨味の十四代を世に出して人気となり、
フルーティな日本酒のジャンルの先駆者となりました。
日本酒初心者や女性などにも受けがいいのは
フルーティでやや甘口な日本酒でしょう。
文部科学省が天下り先との癒着を守る為に50年以上も獣医学部の新設を妨害していたように、
日本酒についても財務省が業界団体との癒着を優先したのでしょう。
実に70年以上も新規参入を阻止し続けてたのです。
若い醸造家によって新しい酒造りを行える環境を作ろうと
国家戦略特区申請されているものが数件ありますが、
財務省は地元の酒造組合が既得権を守るために絶対にイエスと言わない事を前提に
「地元の理解が一番だ」という条件を付けることで
特区による限定的な新規参入も認めない姿勢を取っています。
国内で財務省が業界との癒着による停滞を選び続ける中で
海外では日本資本以外による日本酒造りが始まっています。
世界ではＳＡＫＥとして評価が上がってきているというのに、
日本国内では財務省が70年以上前の法律を盾にして
競争を妨害して既得権側と癒着を選び続ける。
これで日本酒の裾野が広がるとはとても思えません。
逆にビールやワインは新規参入のハードルが低いため
いわゆるマイクロブルワリーも増えていて、
醸造所併設のバーで飲むなんてのもできるようになっている所も少なくありません。
ウイスキー製造免許に至っては
蒸留設備なんかをチェックすらせず免許交付されてしまうようで、
蒸留所としての実態がないのにウイスキー製造免許を取得して
輸入したバルクウイスキーを別の場所でブレンドして瓶詰めしたものを
地ウイスキーとして売る悪質な業者まで出ている始末です。
財務省様の立派な仕事ぶりがうかがえます。
ではお次は朝日新聞の中の人達のレベルがよくわかる記事から
【24年産のコメ、適正価格は「2265円」 朝日新聞が試算】
3月上旬のコメの店頭価格は、1年前のほぼ倍になった。米価の低迷を抜け出した農家は胸をなで下ろす一方で、消費者からは悲鳴があがる。適正な価格はいくらなのか。その参考として、農家から店頭までにかかるコストを、農林水産省の調査をもとに朝日新聞が試算した。
農家などが生産したコメは一般的に、農協などが集荷し、さらに卸売業者を経て、スーパーなどで売られる。
農水省は食品にかかるコストの価格転嫁を後押しするため、食品等流通法などの改正法案を7日に閣議決定した。これに伴い、農水省はコメの価格交渉の参考となるよう、2022年産米について、生産から小売店まで各段階の事業者へアンケートや聞き取りを行い、それぞれのコスト（玄米1キロあたり）を試算し、2月上旬に示した。
精米5キロあたりに換算すると、生産から消費者に渡るまでのコストは全国平均2007円。内訳は生産（労働費、肥料費、農機具費など）1292円、集荷（保管料、運賃など）260円、卸売り（包装容器代、運送費など）176円、小売り（人件費、水道光熱費など）279円だった。
農水省は、これらのコストについて、「22年産の数値なので、足元で流通している24年産には直接適用できない」（担当者）としている。
～こんなのでも残りは有料記事～
(2025/3/17 朝日新聞 大日向寛文)
朝日新聞が適正価格を勝手にでっちあげる記事です。
適正価格は需要と供給によって決まります。
朝日新聞が決めるものではありません。
朝日新聞の記者の計算によれば
2022年は生産、保管、流通、小売りまでのコストが2007円。
2024年で考えると2118円。
だから朝日新聞としては適正価格は2265円なんだそうですよ。
どこで業務を安定的に続けていける利益を取れるんでしょうか？
朝日新聞の理屈なら、
朝日新聞は紙とインクと輸送代だけで計算すべきでしょうね。
そもそも新聞は原価部分を広告費でペイしているはずなので朝日新聞の原価は0円。
そうなると適正価格は数円くらいでいいでしょう。
時々、ニワカ知識の原価厨という頭の悪すぎる人が出るんですよね。
これの原価はいくらいくらだからこの値段は高すぎる！みたいなことを言う人です。
朝日新聞ではこの記事がデスクを通って配信された事を考えると、
朝日新聞の記者達はマジで社会人としては使い物にならないレベルの人達の集まりだなと思います。
コメント
新規参入が必ずしも善し、というわけでもないのでしょうけど
結局、それを管理監督する側の問題なのでしょうね。
アカ日新聞
＞朝日新聞が試算した。
↑ この時点で嗤いのツボでしかありませんね。
「エビデンス？ねぇよ、そんなもん」の人たちの試算ですからw
昭和の、古い規制や法律がそのまんまで、官庁の権限が強すぎるのがおかしいのだと思います。
米価についてはやっと国の統制がなくなって自由に売れるようになったのですから、生産コストと経営、需要と供給によって価格が決まるのは当たり前でしょう。儲かるとなれば企業が参入するなどして生産量も増加し、やがて価格は安定するのが経済の流れではないでしょうか。
それとも朝日新聞は、価格統制しろとでも言いたいんでしょうか？
財務省と酒造業界、文科省と獣医師会、総務省とマスゴミ。他にもあるかもしれませんが、省庁と特定業界との癒着が日本のあらゆる分野の発展の足を引っ張って来たのは確かですね。特にマスゴミは財務省とも癒着しているのを棚に上げて「企業献金は政治家と特定企業の癒着を招くから禁止すべき」と相変わらずの厚顔無知ぶり。そう言えばネガな意味で「護送船団方式」という用語を使っていたのもマスゴミですが、自分達に最も当てはまる言葉という自覚は皆無ですね。
国土交通省と建築関係ですね。温暖化対策とか言っても日本だといつまでもアルミサッシがのさばってますし。
欧州じゃ結露はカビの原因となって裁判で負ける事例もあるというのに、
日本は何時まで経っても業界団体に配慮して断熱係数が低すぎるアルミサッシをのさばらせてますからね。
だから日本のビルって最近建てられたオフィスビルですら平気で結露しまくりですし。
放送局は新規の開設が規制の所為で難しいにもかかわらず、報道内容が放送各局で横並び過ぎて、肝心な問題というか本質的な問題については一切報道されないという始末
NHKなら報道するかと思いきや、NHKでも全く取り上げないのですから、そりゃ行政や放送局同士の「癒着」を疑われても仕方が無いでしょうね、総務省も改善しないものですから、NHKに対して受信料を払う事自体が問題だろうと言われても仕方が無いと思いますからね
茶請け様、連日のブログ更新、本当にお疲れ様です。
本日の投稿をご拝読しまして、真っ先にあれが脳裏をよぎりました。
当ブログ愛読者の皆様なら（もちろん悪い意味で）よくご存知、
立憲共産党・川内博史のオスプレイ発言。
そういえば地元の業務スーパーで販売している国産米５キロ袋ですが、
（10キロ袋は全く売れなくなったのか、早々に５キロ袋のみ入荷に切り替え）
３月10日には在庫がかなり潤沢だったにもかかわらず、今週17日（一週間後）は
突然、産地米・ブレンド米・外国産など全在庫が完売していて、呆気に取られました。
確実に買い占められている、としか考えられないような状況です。
米袋の入荷が止まれば、パックご飯あたりも即買い占め対象になると思います。
暖かい陽気になって転売ヤー連中の活動も活発になってきてるのでしょうか。
ただし別の大型スーパーでは「一日一家族一袋のみ購入限定」と早々に
制限対策されていて在庫潤沢でしたので、お店によって対応に温度差がありますし、
オールドメディアのみが情報源の方々のように悲観的になる必要はありませんが、
（煽る目的もありませんが）お米が大好きな方は今後の動向にはご注意ください。
テレビに品不足って煽られると鵜呑みにして買い占めるのが団塊の世代あたりの人達によく見られる傾向のように思います。
石油ショックのときにトイレットペーパーを買い占め。
1993年の米騒動でも米を買い占めました。
そしてコロナ禍でもドラッグストアなどに開店前から並んで買い占める老人達が登場。
その後のトイレットペーパー不足煽りでもやっぱり買い占め。
それに便乗して稼ごうとする転売ヤー。
そんな感じじゃないですかね？
強酸主義の人たちじゃないでしょうかね。
自分の近所では
それなりのスーパーでは在庫してますが
安売りディスカウントストアでは棚の空きを屡々見かけます。
特に特定ブランド（自社廉価品？）を集中して置いてる店は、です。
在日外国人（K以外）も家族でよく訪れてます。
>お酒がちょっとだけ好きなブログ主的にはずしたくない話題
…ん？(´･ω｀･)ｴｯ?ちょっと？(・ω・)ﾓﾆｭ???
( ´д)ﾋｿ(´д｀)ﾋｿ(д｀ )審議中…
うむ、きっと一寸だけですね！(ﾟдﾟ)(｡_｡)(ﾟдﾟ)(｡_｡) ｳﾝｳﾝ(笑)
ではおいらもC2H5OHサプリ接種開始しながらっと…ｗ
まあ、でも…相変わらず血圧が上がる良い記事です。ｗ
権力を持つ者が外道だと社会が駄目になるし、限度を超えたら大損害が出るという話だろうと思いますね。その先は国が亡ぶ…
そして、今現在がその限度を超えた状態だなと強く感じますね！
外道でも肩をもんでくれたらくらいで国を売る様な奴等が権力を握っている状態だろうと思います。
>朝日新聞の中の人達のレベルがよくわかる記事
まずは新聞の軽減税率止めてそれを米の価格安定に使うのが先だろうと思いますね！
もろに共産主義の腐れ外道な頭のおかしい奴が書きそうな記事ですね！
科学的社会主義とか馬鹿な事を言いそうな奴が計画経済でも気取ってんのかな？
ほんと腹立ちますね！
こいつ等の馬鹿で偉そうな物言いの害悪も許しがたいなと思います。
人の不幸で飯を食らう朝日新聞も早く潰れてほしいと思います。
珊瑚は大切に！ぱよぱよち～ん！
今晩は。
【財務省】
酒類に関しても財務省が色々と関与しているのですね。
旧大蔵省時代の管轄だった日本専売公社(タバコや塩を扱った特殊法人)は日本たばこ産業として民営化したものの、現在も株式の4割弱を保有する筆頭株主ですからね。
それに1990年代後半からM&Aを積極的に行っており、一番有名なのは、加ト吉(現・テーブルマーク)の買収でしょう。
【朝日新聞社】
こういうデマはかなり悪質だと思います。
マスコミは報道の正確さが求められているのに、願望丸出しの報道は辞めさせるべきだと思います。
デマや冤罪報道を防止する為に法整備は必要ですし、厳しい罰則を設けるべきだと思います。
「取材活動に支障が出る」と言い訳をするかもしれませんが、妥協すべきではないと思います。
守るべきルールを守ろうともしないのですから。
> 1年先の経済の提言すら30年以上間違った提言を続けて
失われた30年を作り出してきた財務省にこんな権利を持たせちゃだめだと思いますけどね。
．不正解しか答えが出せない人達が国のエリートだなんて。教育の劣化というか、何かの洗脳されてますかね。無能にもほどがある。
> 世界ではＳＡＫＥとして評価が上がってきているというのに、
日本国内では財務省が70年以上前の法律を盾にして
競争を妨害して既得権側と癒着を選び続ける。
．国内産業を停滞させて外国勢にチャンスをプレゼント。馬鹿でなければスパイなのかもしれない。内務省の復活を。
> 朝日新聞の理屈なら、
朝日新聞は紙とインクと輸送代だけで計算すべきでしょうね。
．コタツの分も価格反映されていますか。
毎日の学べる更新をありがとうございます。
経済企画庁は何処の業界と癒着しているのでしょうね？来月から再エネ賦課金を値上げする、とふざけた事を抜かしましたか、電力会社にその一部が流れるとでも言うのでしょうか？
KYさま
＞来月から再エネ賦課金を値上げする、
ミンスの亡霊未だ衰えず増長と言ったところでしょうか？
戸建ての太陽電池載せてる個人と水力・地熱除く事業用の風車・太陽電池受益者で負担すれば良いだけでは？
一般電気消費者を巻き込むなって話。
で、本当に電力系統メンテナンス・増強につかわれているなら、まあなんだけど。
上海電力経由で敵に塩送ってるようなものなんだから、納得できる話では無い罠。
経済企画庁？
とっくに廃止になっているのですが・・・。
ご指摘どうも有り難うございます。正しくは「経済産業省」でした。さて、再エネ賦課金ですが、電力会社は徴収を代行するだけで、最終的には再エネ(そんなものは存在しないのですが）発電業者に還元される事になりますが、糞の役にも立たず、深刻な環境破壊を引き起こす太陽光発電のために末端の使用者たる家庭や企業が理不尽な負担を強いられる一方一握りの関係者だけが利権チューチュー出来るという、実に歪な構図になっています。増してや賦課金の一部がシナチスに流れるなど言語道断。こんな非効率的かつ環境に仇為し、末端の電力使用者に負担を強い、不当な利権の温床と化している太陽光発電に対して反原発派は何もクレームを付けませんが、やはり奴らも利権のおこぼれにあずかっているのでしょうか？
もしかしてタバコもですかね、財務省
タバコ、塩、酒については財務省の縄張りですねー。
それでたばこについてはいまだに価格を国税庁が決めています。
ありがとうございます。
数年前にアメスピがJTに変わってから、改悪されたと感じてます。
問い合わせても何も変更していないの一点張りでした。
許せん。
やめればいいんですけども（意思弱）
アメスピはフィルターを変えてたはずです。
フィルターが変われば味わいががらっと変わりますからこれが原因かと。
シャグを買って手巻きで作れば昔の味に近づくと思います。
ありがとうございます。
燃焼速度が早くなって葉の量も減った気がします。
手巻きタバコも考えて見ます。
タバコ葉苗もJT支給で栽培でしたよね。
合法タバコ葉の苗が入手出来れば、タダで吸えるのか？？
違法って事でタイーホされるのか？
興味深いですね。自分は吸いませんけど
アルコールは、免許無いとダメですけどね。