総裁選で岸田文雄が岸田派に対して
小泉に投票しろというハンドサインを出していたというのが報じられていました。
菅派、岸田派、森山派、旧二階派、石破派。
それらで多数派を形成して押し切って小泉進次郞が勝つはずが、
少なくない造反が出て議員票でも高市早苗が勝ちました。
このため決選投票の結果を先に見せられていた岸破政権執行部の面々は
見事なまでにお通夜状態になっていました。

特に菅義偉元総理に至っては高市早苗候補が総裁就任挨拶を始めても
まだ呆然とした表情のままになっていました。
岸田文雄はオールドメディアの偏向報道を悪用して
個人の信教の自由を無視した上で一宗教団体を解散させる命令を出しました。
不記載問題では自分も含めて不記載問題が発覚していても
岸田文雄自身も含めた党内の左派については不問として
親安倍系の議員だけを排除するのに悪用しました。
オールドメディアの派閥叩きに便乗して派閥解散を決定して
自民党内の他の派閥もすべて解消させようとしたのも、
岸田派が党内での権力闘争を有利に進めるためのものでしかありませんでした。
前回の総裁選も、今回の総裁選も、
岸田文雄の岸田派を使った工作が露骨で
表向き解散したことにしているだけで岸田派はしっかり派閥として動いてきました。
岸田は他の派閥に解散を求めながら岸田派は偽装解散でしかなかったのです。
目先の権力のために卑怯な行為や嘘を使う人間が
より多くの人達、要するに国民から信を得る事などできようはずがないと思います。
そして岸破政権は選挙大敗を繰り返しました。
ところが全くその反省もなく引き続き権力を握り続けようと
動いていた事も今回の総裁選ではっきりしたと思います。
岸田文雄と岸田派は国民どころか
党員の不満すら全く受け止めようとしない姿勢が
今回の総裁選であらためて裏付けられたと言ってよいと思います。
【自民総裁選、想定超えた保守回帰 今夏の予兆、見誤った小泉陣営】
4日投開票された自民党総裁選。本命視されていた小泉進次郎農林水産相は、決選投票では先行していた国会議員票さえも高市氏に後れを取った。なぜ支持が離れたのか。背景には、当事者の想定を超えた地方発の保守回帰があった。
投開票を控えた3日夜、東京・赤坂の衆院議員宿舎の一室。勝利を確信していた小泉氏の陣営メンバーによる「祝勝会」が開かれていた。騒ぎを聞きつけた他陣営幹部は眉をひそめた。
総裁選を前に行われた報道各社による支持動向調査では、多くが小泉氏の優勢を示していた。だがふたを開けてみれば、決選投票では高市氏が強みとする党員・党友による「地方票」をてこに、議員票もさらった。
~以下省略~
(2025/10/5 朝日新聞)
岸田文雄がやってきた党内の右派粛正路線や
公認権を盾に言う事を聞かせる形で
昨年よりも多数派形成に確信を持っていたのでしょう。
小泉陣営は総裁選投票3日前に祝勝会なんてやるほど浮かれていたようです。
決選投票が始まった時の小泉進次郞は
漏れ出る笑みを押し隠そうとするような表情でした。
多数派工作によって党員票をひっくり返して勝つ予定で
勝利を確信していたからなのだろうと思います。
昨年は石破茂が決選投票で一位をひっくり返して勝って満面の笑みでしたが、
今回の総裁選の決選投票の結果が出た瞬間の
高市早苗の表情はその責任の重さを受け止めていたのか
引き締りこわばった表情になっていました。
ブログ主はこの差を総理になることが目的だった人と
総理になることが手段である人の差のように感じました。
高市早苗新総裁になってさっそくこの話が出て来ました。
【自民党の宮沢税調会長交代へ 在任8年、財政規律派】
自民党の宮沢洋一税制調査会長(75)が退任する見通しとなったことが6日、関係者への取材で分かった。宮沢氏は計約8年にわたり税調会長を務めた。財政規律を重視する姿勢で知られ、赤字国債の増発を容認する高市早苗総裁と政策の方向性の違いが浮き彫りとなっていた。高市氏は経済成長を優先する「責任ある積極財政」の実現に向けて後任を選ぶとみられる。
関係者によると、宮沢氏は続投要請があっても固辞する意向だという。大蔵省(現財務省)出身で、税制に関する知識と経験の豊富さから、税のスペシャリストとして党内外で存在感を発揮してきた。減税派と対立してきたことから交流サイト(SNS)では「ラスボス」とも呼ばれた。
所得税が発生する「年収の壁」の引き上げやガソリン税に上乗せされる暫定税率の廃止を巡って与野党協議の交渉役を担い、野党側には財源案を示すよう迫った。夏の参院選前に消費税の減税論が党内で盛り上がった際には勉強会で「相当大きな問題がある」とけん制し、沈静化を図った。
(2025/10/6 共同通信)
>宮沢氏は続投要請があっても固辞する意向だという。
岸田文雄が自身の総理退任後も党内の実権を握って
この宮沢洋一にやりたい放題させてきたと言っていいでしょう。
森山幹事長が国民民主党と減税を進める方針で覚書を交わすと、
俺様の許可も得ず減税など認めないとでも言うかのような態度で
公然と3党幹事長合意を反故にする動きを取り、
その後の石破内閣の維新と両天秤の形を作ることで
可能な限り国民民主党との合意を実施しないようにする動きにも繋がりました。
石破総理が減税策の実施をチラつかせると
途端にその発言を撤回させるなど、
一部会長でしかないはずの宮沢洋一が
岸田文雄の権力を背景に
幹事長や総理よりも権力を持っているのを
まるでひけらかすかのような行為まで繰り返しました。
宮沢洋一が参議院選挙の大敗の大きな原因となったのは間違いないでしょう。
岸田文雄という党内の権力を握っていた支配者が負けたため、
これまでのように一部会長でありながら
幹事長や総理にも言う事を聞かせるなんて事はできなくなります。
続投要請があっても固辞する意向などというのは
これまで党内で権力を見せつけてきた自分のメンツを守りたいだけに見えます。
これで高市政権の経済政策の障害となりかねない
税調会長宮沢洋一が退任することはほぼ間違いないようです。
高市早苗の総裁選勝利は小泉進次郞の勝利を確信して
「俺達にとって都合良くやれる小泉進次郞」
を予定していた財務キャリアにとっても都合の悪い話であるようです。
【崩れた財務省の「小泉シナリオ」 積極財政の高市新総裁に戦々恐々】
「驚いた」「そう来るか」……。高市早苗自民党総裁の誕生は、財務省にもサプライズをもたらした。安定政権による政策運営を目指そうと、現職の財務相を筆頭に同省出身議員らがライバルの小泉進次郎氏を手厚く支えたが敗北。省内は積極財政を掲げる新総裁とのやり取りに戦々恐々としている。
「将来にツケを残さないという考え方は借金を残さないということではない。一番最悪なのは、成長しない世の中を将来に残してしまうことだ」。高市氏は出馬表明後のインターネット番組で成長のための投資をする必要性を説くなど、積極財政が持論だ。赤字国債の発行もいとわない姿勢で、財政の健全化を目指す財務省内は、高市氏の打ち出す方針に警戒感を強めていた。
財務省では、陰に陽に関係者らが小泉氏を支えていた。2024年の前回総裁選に出馬した加藤勝信財務相は、小泉陣営の選対本部長に就任。財務省関係者によると、同省出身の複数議員が支え、小泉氏への政策レクチャーにはつながりのある財務官僚も加わった。小泉氏の総裁就任に備えて、財務省関係者が連立を想定する政党との折衝も水面下で続けた。
背景にあるのは24年秋以降に財務省が味わった苦労だ。自民・公明両党が衆院選で過半数割れし、25年度の予算編成に向け、野党との調整が不可欠になり、財政拡大を求められた。「他党との枠組みができれば楽になる。とにかく昨年と同じことはやりたくない」(政府関係者)という狙いがあった。しかし、財務省が描いたこの枠組みも、高市氏の勝利でやり直しになりそうだ。
省内では今、高市氏を勝利にいざなったとされる麻生太郎・元財務相の評価についてさまざまな意見が出ている。「財政規律を理解している麻生さんがいるから安心だ」という幹部もいれば、「麻生さんがいても首相が財政出動しようと思えばできるからどうなるか分からない」という別の幹部も。「君子ひょう変す」か否か――。財務省は固唾(かたず)をのんで見守っている。【井口彩、加藤結花、高田奈実】
(2025/10/6 毎日新聞)
総裁選の時に高市早苗総裁が主張していた
>「将来にツケを残さないという考え方は借金を残さないということではない。一番最悪なのは、成長しない世の中を将来に残してしまうことだ」
これこそがとても大切な事だと言えます。
これまで財務キャリア主導で失われた20年だの30年だの
成長しない日本が作られてきたと言って良いでしょう。
特に氷河期世代あたりはこの財務省の成長しないさせない方針によって
負債を集中的に背負わされた世代だと言っても過言ではありません。
本来であれば団塊ジュニアとして
多少なりとも少子化に抗う形になればよかったのですが、
このボリュームゾーンが成長しない経済によって割を食って
少子化をさらに加速させることになりましたし、
社会保障負担の増大の大きな原因にも繋がっています。
岸田文雄の国民ではなく霞ヶ関ファーストの政治、
岸破政権はこれによって現役世代から敵視されるまでに嫌われて
選挙に大敗してきました。
小泉進次郞が総裁になっていれば霞ヶ関ファーストの政治が継続になり、
財務キャリア達も自分達が利用しやすい軽い神輿として、
自分達にとってよりやりやすい体制が続くのですから、
大歓迎と言ったところだったのかもしれません。
自分達の利権優先、省益優先で動くキャリア組に対して、
政治家が国民の生活を守り、日本のために
省益優先主義を牽制して動くようにすべきだと思います。
オールドメディアの支配力が圧倒的だった頃は
高市早苗が総裁選に勝つ事すらできなかったと思います。
財務キャリアと組んだオールドメディアによる世論誘導が
圧倒的な力を持ってきたからです。
脱オールドメディア支配。
このパラダイムシフトとなるべく
高市早苗総裁にはがんばってもらいたいですし、
是非とも周りの人達も支えてもらいたいところです。
あと、高橋洋一氏や藤井聡氏のような、
総理との会談内容もぺらぺらしゃべってしまう口の軽い方とは
なるべく距離を取ってもらいたいとも考えます。
前者の方は維新に近く実質政策顧問として利害関係もありますし、
後者は極論が過ぎて足を引っ張りかねない存在でもあります。
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